聖書を読む 「大祭司」

※私はミッションスクール出身ですが洗礼を受けていません(信徒でない)、 あくまで文学・歴史書として読んだ場合の個人的な感想です。基本的に信徒以外の方に向けて書いております。


ユダヤ教の大祭司


アブラハムの宗教では「預言者」が非常に重要な役割を持つ訳ですが、通常の宗教では神道の神主の様に「神と人との間を取り持つ」役職の人間が神殿(社)に常駐しているイメージがあるのではないでしょうか。

実は、この神主に相当する役割がユダヤ教にも存在します。
ユダヤ教には「祭司」と呼ばれる人々がおり、中でも「大祭司」と呼ばれる役職の者は「神の意思を民へ伝える」役割を持っているのです。

これは非常に重要な事です。何故ならば「大祭司」は突発的に表れる「預言者」達とは違い基本的に世襲制の役職です、つまりイスラエル人達のコミュニティーにはいつの時代でも常に本物の預言者が1人は存在していたという事になるのです。



ピネハスの契約


「大祭司」はアロンの子エルアザルの家系の者で、その最年長者が世襲する事になっており、これは民数記において神が「ピネハス」に授けた契約を根拠としています。

民数記 25:10-13(口語訳)
10主はモーセに言われた、 11「祭司アロンの子なるエレアザルの子ピネハスは自分のことのように、わたしの憤激をイスラエルの人々のうちに表わし、わたしの怒りをそのうちから取り去ったので、わたしは憤激して、イスラエルの人々を滅ぼすことをしなかった。 12このゆえにあなたは言いなさい、『わたしは平和の契約を彼に授ける。 13これは彼とその後の子孫に永遠の祭司職の契約となるであろう。彼はその神のために熱心であって、イスラエルの人々のために罪のあがないをしたからである』と」。



キリスト教の大祭司


キリスト教でも「大祭司」という単語は重要な役割を担っています。
新約聖書に収められている「ヘブル人への手紙」にはイエスはそれまでの大祭司を超えた「永遠の大祭司」であると書かれているのです。

ヘブル人への手紙 7:28(口語訳)
律法は、弱さを身に負う人間を立てて大祭司とするが、律法の後にきた誓いの御言は、永遠に全うされた御子を立てて、大祭司としたのである。

ヘブル人への手紙 7:28(ALIVE訳)
古い祭司制度のもとでは、大祭司といえども、自らを過ちから守ることのできない弱い人間だった。
しかし後に、神は誓いをもって、自分の一人子という完全な方を、永遠の大祭司に任命されたのだ。

上記は同じ箇所を抜き出したものですが、翻訳によっても書き方が結構異なっているのが面白いです。この書簡はヘブライ人(ユダヤ人)に宛てて書かれた訳ですが、当時の彼らを納得させるために大祭司とイエスの関係性について言及する必要があった事が伺い知れます。



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