聖書を読む 「預言者」

※私はミッションスクール出身ですが洗礼を受けていません(信徒でない)、 あくまで文学・歴史書として読んだ場合の個人的な感想です。基本的に信徒以外の方に向けて書いております。

預言者は何者か?


聖書に登場する預言者(prophet)とは神託を伝える事の出来る者の事で、神の言葉を人間たちに伝えるという意味では日本の巫女と同じ役割を担う者達です。聖書にはこの預言者が大量に登場するのですが、その中でも恐らく「モーセ」の名前が最も有名でしょう。

「モーセ」はシナイ山の山頂で神の声を一人だけで聴き、下山した後に人々へ信託を伝えました。神が人間に与えた命令を「ミツヴァ」といい、これを文字にした物が「ミクラー(ヘブライ語聖書)」といいますが、この時伝わった内容が「旧約聖書」のベースの部分になります。

子供の頃この話を聞いた時は「こんな色々な事を言われて、モーセさんは一字一句間違いなく皆に伝える事が出来たのか?」と不安になったものですが、神様もそう考えたのか有名な「十戒」に関しては、直接石板に字を書いたようです。

出エジプト記 31:18(口語訳)
主はシナイ山でモーセに語り終えられたとき、あかしの板二枚、すなわち神が指をもって書かれた石の板をモーセに授けられた。



預言者は本物か?


誤解されがちですが、神が人間与えた命令は「永遠に変わる事の無い、この世で唯一の真理」ではなく、神は臨機応変に契約の内容を更新します。その場合、命令の内容が変わった事を知らないで前の命令を守っていたら大変ですので、その様な時も預言者が現れて、新たな教えを広める事になります。

神は命令の更新について基本的には預言者を通じてでしか人々に周知しない訳ですが、この方法は我々人間には非常に厄介です。命令が更新されていないかを常に心配する必要がある上に、自分の都合で嘘の内容を皆に拡散する「偽の預言者」を常に警戒しないといけないのです。

預言者が本物か偽物かを判断する事はとてつもなく困難ですので、アブラハムの宗教では誰を預言者と「認める」「認めない」という争いが度々発生してしまいます。



預言者は増え続ける?


モーセの預言を信じた者達も、キリストの登場により彼の預言を認め「契約が更新された」と判断したキリスト教と、キリストを預言者とは認めず「契約はそれ以前と変わらない」と判断したユダヤ教とに分裂してしまいます。

更に、ムハンマドと呼ばれる預言者が現れた事で「契約が再度更新された」と判断したイスラム教が登場しますが、当然の事ながらユダヤ教徒とキリスト教徒はそれぞれムハンマドを預言者とは認めませんでした。

いつかは誰かが「私が最後の預言者で、私以降は契約が更新される事はない」などと言い出す者が出てくるだろうな…と考えてしまった人…正解です。「ムハンマド」彼は「最後にして最高の預言者」と呼ばれています。



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おぼさりてい

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