聖書を読む 「イスラエル王国」

※私はミッションスクール出身ですが洗礼を受けていません(信徒でない)、 あくまで文学・歴史書として読んだ場合の個人的な感想です。基本的に信徒以外の方に向けて書いております。

イスラエル


「イスラエル」と聞くと現在中東に存在する国家を思い浮かべると思いますが、現在そう呼ばれている国家は1948年に出来たばかりの比較的新しい国家です。
もちろん古代イスラエル王国と現在のイスラエルは無関係ではありませんが、今回は旧約聖書に収められている歴史書「列王記(Kings)」に登場する「イスラエル王国」についてご紹介したいと思います。

多くの人は意外に感じると思いますが、最初に聖書に登場する「イスラエル」とは創世記(Genesis)の登場人物の名前なのです。更に驚くべき事に「イスラエル」とは「神に勝つ者」という意味で、「ヤコブ」という人物が神との格闘に勝利した結果名乗るようになった名前だと書かれているのです。

「神に勝つ?」「そもそも神と戦う?」イメージしていた聖書の内容と違うと思った方もいるかもしれません、下記に一部を引用しておきます。

創世記32:28(口語訳)
その人は言った、「あなたはもはや名をヤコブと言わず、イスラエルと言いなさい。あなたが神と人とに、力を争って勝ったからです」。


古代イスラエル王国


「イスラエル王国」といった場合にも「イスラエル・ユダ連合王国」を指す場合と「北イスラエル王国」を指す場合があります。
もともと古代イスラエルには有力な部族が複数存在していましたが、紀元前1000年頃に「サウル」をリーダとする12士族の連合王国「イスラエル・ユダ連合王国」が誕生します。

しかし、この王国は「ソロモン」の死後に後継者争が発生し、紀元前922年頃に「ヤロブアム1世」を支持した10士族の「北イスラエル王国」と「レハブアム」を支持した2士族(ユダ族、ベニヤミン族)の「ユダ王国」に分裂してしまいます。

実は「イスラエル・ユダ連合王国」の王「サウル」「イシュ・ボシェテ」「ダビデ」「ソロモン」と分裂時に2士族が支持した「レハブアム」は、前の二人がベニヤミン族、後の三人がユダ族の出身で、もしかすると離反した10士族はユダ・ベニヤミン族に不満を持っていたのかもしれません。

余談ですが、「ユダ」は何かと有名ですが、「ベニヤミン」も「ベンジャミン」と言う名前なら聞いた事がある人もいるのではないでしょうか?

滅亡、その後


分裂した二つの王国ですが、「北イスラエル王国」は紀元前722年にアッシリアのサルゴン2世によって滅ぼされ、「ユダ王国」はアッシリアの貢納国になる事で一旦は滅亡を逃れたものの、紀元前586年にバビロニアのネブカドネザルによって滅ぼされます。

その後の歴史を追っていくと「ユダ王国」の2士族が現在の「ユダヤ人」、残りの「北イスラエル王国」の10士族は「サマリア人」へと繋がっていくのですが、非常に興味深い内容ですので今後別の記事で詳しく書く予定です。



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